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文中に使用している写真は大会現地にいた方々から提供いただき、使用許諾を得て掲載しております。

ソフオン編集部です。 昨年(2018年)11月に韓国行われた「第3回世界ジュニア選手権大会」。日本からは36名が参加し、U-21、U-18、U-15のカテゴリーでダブルス・シングルス・国別対抗で競技が行われました。

この「世界ジュニアを振り返って」というテーマで、U-21男子スタッフを務められ、指導者向けメルマガ「部活運営のヒント」でも定期的に連載いただいている堀さんにソフオン編集長がインタビューさせていただきました。 

※このインタビューはメルマガ「部活運営のヒント」にご登録いただいている指導者の方に先行でお届けしました。

[ 堀 晃大 (ほり こうだい)  監督 プロフィール ] 
出身:長崎県
出身校:長崎県立島原商業高等学校 ― 日本大学
主な戦歴:2017 全日本実業団選手権 優勝 など 


ざっくり内容サマリー
  • 今回は日本が台湾・韓国に紙一重で勝てただけ
  • 台湾・韓国の選手と意識の差が開いていく理由
  • 男子U-18スタッフ高橋先生のベンチワークの凄さ
  • これからの日本の若い世代へのメッセージ

――日本は10種目で金メダルを獲得するなど、素晴らしい結果を残されたわけですが、大会に参加する前の印象と、参加後の印象で違いはありましたか?

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堀:U-18、U-15は日本のほうが強い、U-21は少し苦戦するかなと思っていました。ただ、トータルでは日本のほうが技術的にもペアリング的にも上だとはおもっていました。苦戦するとすれば、クレーコートなどサーフェース面の要素を懸念していました。

そして・・結果、、想像よりも韓国・台湾は強かったです。技術力をつけたら怖いだろうなという選手は男女とも多くいました。北本さんから聞いたのですが、台湾はジュニアの大会を増やしていて、小さい頃から育成する土壌ができつつあるようです。


国別対抗の結果

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男子国別対抗<決勝>

日本 2−1 韓国

幡谷・武市 3−5 
林 湧太郎 4−2
本倉・丸山 5−1


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女子国別対抗<決勝>

日本 2−1 韓国

濱島・青松 5−1
小林 愛美 1−4
林田・島津 5−1

――男子団体で優勝しましたが、準決勝の台湾戦、決勝の韓国戦と、どのような戦いでしたか?

堀:ぶっちゃけ言いますが、、韓国に行くまで、U-21などの各カテゴリーごとに団体戦があるのか、全体で団体戦があるのか明確でなかったんです(笑)。ただ、どの方式になったとしても、日本が勝てるのだろうと思ってはいました。

ただ、直前のコリアカップが終わった後に、ソフトテニスホームページの田中さんからLINEが来て、「けっこうやりますよ」という情報をいただいて。世界ジュニアでも個人戦がはじまった段階で「これは団体戦まずい」と。


――国際大会がはじめての子たちも多かったと思いますが、全体ミーティングなどではどんな指導をされていたのでしょうか?

堀:明らかにU15の子たちは緊張していましたのでとにかく緊張を和らげようという意識で声をかけていました。U-18、U-21の子たちは場慣れしていて心配は不要だなと。

私は実は指導陣の中では一番若かったんです。締めるところは大人の方たちが締めてくれたので。私はやわらげよう、和らげよう、という意識ですね。


――U-18男子監督として高橋先生(清明学園)、U-15監督として橋本先生(京都市)がいらっしゃるなか、団体戦でのベンチコーチはどういう役割分担でされていたんですか?

堀:直前に団体戦のベンチに指導者が2人入れることがわかって。私は中学生・高校生の指導に不安があったので、私と、高橋先生にも入っていただいて、大変心強かったです。


――団体戦の最初に出た幡谷・武市ペア(高田商業高・下松中)はどうでしたか?

堀:ダブルスで同じU-15の野田・永江ペア(高田中)が優勝していたので「おれらでいいの?」という意識があったのだろうということと、ダブル後衛なのでどう戦おう?という思いだったと思います。

団体戦は初戦から危なかったんですが、それこそ高橋先生と1ポイント1ポイントづつ話し合いましたね。また、とにかく緊張していたんで、リラックスさせようということを意識していました。

また、試合前には、正直、台湾・韓国には厳しいかも・・というイメージをしていました。台湾戦の前は休憩をせずにいろいろ練習をさせて、勝ち負けはいいから、思い切ってやってこい!と。彼らもはじめての国際大会で震えながらやっていたんだろうと思います。台湾戦では勝ち切って貴重な1勝をあげてくれて。はじめて、中学生の試合をみて、感激しました。伸びていく姿、苦しみながらポイントをとっていく姿、「ああ、いいなぁと」。涙出ました。

思い返しても、彼らは苦しかったと思います。同僚が直前に世界チャンピオンになっているんですから。相当なプレッシャーだったと思います。


――団体メンバーのうちU-21のメンバーは(本倉・丸山)どう決めたんですか?

堀:U-21メンバーは、本倉・丸山だけじゃなくて、上岡・広岡も、星野・金子も調子がよかったんで、かなり迷いました。空いた時間に、団体戦のメンバーを決める練習試合をして、5ゲームの試合をどんどんまわしたんですが、みんなよくって。「決めれんわ」と。結果、本倉ペアが個人戦を勝ち上がったので、彼らに決めました。


――女子は観戦されて、どうでしたか?

堀:林田さんのペアは負けない雰囲気がありました。U-15、U-18の子たちは最初は緊張していましたが、徐々に慣れてきて。
台湾の次世代の代表の子たちが不気味でしたね。日本のほうがペアワークに優れていました。韓国・台湾は洗練されてきたら怖いと思います。


――男女問わず、印象に残った選手はいましたか?

堀:輪島中の前衛、松本くんですね。美しい、軽やかにプレーしますね。日大か日体大かで言ったら、日体大的な感じです(笑)。本人はまだまだ自信がない感じでしたけどね。あとは、U-21の金子くんのダンスのキレとか(笑)。本倉・丸山は普通によかったですね。けっこうできるじゃないかと。

女子ですが、中学生女子の後衛・五十嵐さん(光が丘第二中学)がよかったですね。ブンブン振るんですけど、球質がいいんです。中学生なのに重い球で、好きな選手ですね。五十嵐さんのチームがが韓国の体の大きな上手なペアに一生懸命立ち向って逆転で勝ったんですけど、この試合も私的にいはウルッときましたね。


――清明学園の高橋先生と一緒に団体戦の指導をされての感想はありますか?

堀:高橋先生がされているアドバイスは、もう本当に勉強になりましたね。「緻密」ですし、判断・決断が早い。また、アイディアもある方。「これはだめだやめよう。こっちの戦法にしよう」のような「切り替え」がすごいんです。

日本人はどうしても効いていない戦法でも「これを練習してきたんだから・・」ということで、それに固執するメンタリティーになりがちだと思うんです。

だから、お世辞ではなく、国際大会では高橋先生のようなこうした切り替え力が必要だと思うんです。「これはいい」「これはやめよう」という転換力。すごいと思いましたね。


――「国際大会に勝つために」という視点で、代表の子たちに贈られた言葉・メッセージはありますか?

堀:メダルは多く取りました。しかし「ここがゴールではないぞ」と。特に大学生にとっては耳が痛かったかもしれませんが、台湾の子たちは10代から代表に駆り出され、成長してく。韓国の子たちはソフトテニスへの意識が【職業】=プロになる。今回も自国開催で意識が高かった。

今回、日本がギリギリ紙一重日本が上にいっただけだと。大学3年・4年での努力・意識が差になる。今回の結果に満足せずに、ここがスタートラインと思ってやってほしいと。NTTの船水兄もよく言うんですけど

「昔楽勝だった同年代の韓国・台湾の選手が本当に力をつけてきている」と。

そして・・・私からは、シンプルだけど「練習しかないんや」と。それを伝えましたね。頑張って欲しいと思います。

――堀さんありがとうございました!

【編集部より】堀さんの、日本の若い世代への期待が詰まったとっても濃いインタビューに、編集部スタッフも感激しました。これからの若い世代の”JAPAN”メンバーに大いに期待したいと思います!

※文中に使用している写真は大会現地にいた方々から提供いただき、使用許諾を得て使用しております。


ソフトテニス・オンライン


参考リンク:

日本ソフトテニス連盟Blog Archive  第3回世界ジュニア選手権大会について
http://www.jsta.or.jp/topics/2018/11/10909.html


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